UVとは、UltraVioletの略称で紫外線を指し、UVA・UVB・UVCの3種類があります。UVAは、透過し易く地上に届く紫外線、UVBは、オゾン層で一部吸収され地上に届く紫外線です。UVAはUVBほどの爆発力はありませんが、肌の表皮を超えて真皮まで到達しシワやたるみの原因となります。UVBは、いわゆる日焼けの原因となるもので、地上に届く紫外線総量の10%にも満たないのですが、人体に与える影響はUVAよりも高く、有害性は、UVAの600~1000倍といわれています。
UVCは、太陽光の波長の中で最も危険な波長(254nm)で、地球を覆うオゾン層に遮られる為、通常地表へは届きません。また、UVCは細胞のDNAを破壊する力が強いので、細菌やウィルスを死滅させる、強い殺菌力を持っています。
熱殺菌 |
耐熱性菌には効かない 殺菌対象物が変化してしまうことがある エネルギーコストが高い 冷却工程の段階で菌が再度付着する可能性がある |
薬品殺菌 |
残留性があるため環境に悪影響があり二次処理も必要になる 噴霧した場合はすぐに液体が無くなるため、ランニングコストは莫大になる |
オゾン殺菌 |
高濃度(>0.1PPM)のオゾンに曝露されると人体に大きな影響あり 低濃度で殺菌する必要があり長時間かかる 利用条件や環境によりオゾン濃度の管理が必要であり、使用には注意が必要 耐熱菌や真菌には長時間殺菌が必要になる |
薬剤を使用した除菌方法の場合、どうしても対象物に薬剤が残ってしまうため、食品や手にするものに付着した場合は、薬剤が体内に入る可能性があります。また、使用後に薬剤を排水を流すことになるため、環境への負荷もかかってしまいます。一方、紫外線による殺菌は、光を当てるだけですので残留物もなく、紫外線が漏れることのない安全性の高い遮蔽物で守られている限り、人体・環境にも優しい殺菌方法です。
厚生労働省では、水道における紫外線処理や理容所・美容所等での紫外線殺菌を義務付けており、紫外線照射による殺菌は厚生労働省も認めている殺菌方法といえます。
グラム菌 | μW/cm2 | 死滅時間 |
変形菌 | 3,780 | 1sec |
赤痢菌(志賀菌) | 4,260 | 1sec |
赤痢菌(駒込BⅢ) | 4,320 | 1sec |
チフス菌 | 4,440 | 1sec |
大腸菌 | 5,400 | 2sec |
レジオネラ菌(90%) | 1,000 | 1sec |
枯草菌 | 21,600 | 6sec |
枯草菌(芽胞) | 33,200 | 9sec |
白色ブドウ球菌 | 9,060 | 3sec |
黄色ブドウ球菌 | 9,300 | 3sec |
タバコモザイクウイルス | 440,000 | 124sec |
インフルエンザウイルス | 3,400 | 1sec |
ライノウイルス | 2,950 | 1sec |
黒色胞子(全食品) | 396,000 | 111sec |
緑色胞子(チーズ) | 39,000 | 11sec |
黄緑色胞子(乾物) | 180,000 | 51sec |
青緑色胞子(穀物) | 132,000 | 37sec |
白色胞子(乳製品) | 15,000 | 4sec |
灰色胞子(肉) | 51,000 | 14sec |
黒色胞子(果物・野菜) | 333,000 | 94sec |